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2024.12.29

2024年英語版流行語大賞に選ばれた言葉とは?

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毎年、年末になると日本で「流行語大賞」が発表され、その年に話題になった言葉や新語が選ばれますよね。2024年の流行語大賞では、連続ドラマ『不適切にもほどがある』から生まれた「ふてほど」や、大谷翔平選手の史上初の「50/50」などが話題になりました。

実は、英語圏にも流行語を選ぶ賞があるのをご存知ですか? Oxford University Press(オックスフォード大学出版局)やMerriam-Webster、Collins English Dictionaryなど、英語の辞書を作っている出版社が毎年「Words of the Year(今年の言葉)」を発表しているんです。

今回は、Oxford University Pressが選んだ2024年の「Words of the Year」を紹介します。英語圏の流行を知ることで、英語学習にも役立ちますし、英語圏に進出している企業の広報やマーケティングにも参考になるかもしれません。また、流行語を会話に取り入れることで、英語圏文化に詳しい印象を与えることができますよ。

それでは、2024年の英語版流行語大賞に選ばれた言葉を見ていきましょう!

Oxford University Pressが選んだ2024年のWords of the Year

1. Brain rot

2024年に最も注目された言葉は「Brain rot」でした。これは、インターネット上で過剰に消費される無意味なコンテンツによって精神や知性が低下する状態を指します。特に、TikTokで頻繁に使われるようになり、人々が無駄な情報に浸かりすぎていることへの警鐘として広がりました。

2. Demure

「Demure」は、控えめで目立たない、派手ではない外見や行動を表す言葉です。この言葉が流行したきっかけは、TikTokのインフルエンサー、ジュールズ・レブロンが自分のメイクや服装について「very demure, very mindful(非常に控えめで気配りができている)」と動画でコメントしたことです。この動画がバズったことにより「demure」という言葉の使用頻度が高まったようです。

3. Dynamic pricing

「Dynamic pricing」は、市場の需要に応じて価格を調整する仕組みです。特に需要が高い時に値段を上げ、需要を抑えたり、より多くの収入を得たりするために使われています。
今年は特にコンサートのチケット価格に導入され、多くのファンが予想外の高額なチケットを購入しなければならない状況が生まれ、大きな論争を呼びました。

4. Lore

「Lore」は、ある人物や物語に関連する背景情報や逸話を指します。近年では、特定の有名人や作品のキャラクターについての「Lore」が注目され、ネット上でその知識を競い合うことが盛んになっています。自分のバックグラウンドや歴史についても「Lore」として語られることが増えてきました。

5. Romantacy

「Romantacy」は、「ロマンス」と「ファンタジー」を組み合わせた物語のジャンルを指します。魔法や冒険、超自然的な要素がテーマとなるこのジャンルは、特にTikTokのBookTokコミュニティで注目を集めました。
戦争や先行きの暗い社会を目の当たりにして、Romantacyのジャンルが現実逃避先として多くの人々に好まれたことが、このジャンルの人気背景になっているようです。
今年は、このジャンルの人気が上昇したことによって「Romantacy」という言葉がたくさん使われるようになりました。

6. Slop

「Slop」は、AIを使って生成された低品質で不正確なアート作品や文章、コンテンツを指します。この言葉が流行した背景には、インターネットやソーシャルメディアで低品質のAIコンテンツが蔓延している現状があります。
また、多くの場合、そのような低品質のコンテンツがview数を上げるためだけに多用され、多くのユーザーの目に留まるようになったこともこの言葉が流行した背景でしょう。

まとめ

Oxford University Pressが「Words of the Year」を発表しはじめたのは、ちょうど20年前の2004年。その年の「Word of the Year」は「Chav(チャヴ)」という言葉でした。れは、反社会的な低所得層の若者を指す言葉で、その頃から使われ無くなった消失可能性の高い言語として選ばれました。このように、流行語にはその年の社会や文化の動きが反映されることが多いです。

2024年の流行語だけでなく、過去の流行語を振り返ると、インターネットの影響や若者文化、AIの進化など、現代の社会を反映した言葉が多く見受けられます。
英語の流行語を知ることで、英語圏のトレンドや文化にも詳しくなれるので、ぜひ今後も「Word of the Year」をチェックしてみてください。