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2023.10.30

英字新聞でよく使われる日本人が知らない英語表現

#ブログ

英字新聞には日本人になじみがないものの頻繁に使用される英語表現がたくさんあります。
日本人の場合、日本語から英語に訳してしまうことが多いので、間違ってはいないけれども英語のネイティブがあまり使わない表現が日本人の間では定着してしまいがちです。

今回は英字新聞で頻繁に使われるものの日本人にあまりなじみのない英語表現を紹介します。
世界に伝わる英語に翻訳をしたい場合、ネイティブの心の響く文章を作成したい時には今回紹介するような表現を覚えておくと良いでしょう。
この記事を読んでいただければ英語ネイティブが使うメディア英語を身につけることができるのでぜひ最後まで読んでみてください。

1. back to back champions

Back to back championsとは「連覇」という意味です。
日本人が「連覇」を英語で表現する時「consecutive champions」とか「consecutive wins」などと訳してしまいがちです。

Googleで「consecutive champions」と検索すると、日本人が作成したサイトが多く上位に上がってきますが、英語ネイティブのメデイアの記事はほとんど上位に上がってきません。
それは、日本人が「正しい英訳」として「consecutive champions」という表現を好んで使ってしまうからです。

その代わりに「Back to back champions」とgoogleで検索をすると上位にはNBA、MLB、ABC News、NBC sportsなどの記事が上がってきます。

たとえば、New York Timesには「For the first time in more than two decades, a W.N.B.A. team has won back-to-back championships(過去20年間で初めてWNBAのチームが2連覇達成)」という記事が掲載されたりします。
連覇は「Back to back champions」という表現を使うようにすると良いでしょう。

2. backlash

社会から批判を受けることをbacklashと言います。
たとえば「Minister resigned after backlash over his comment on LGBT(LGBTについてのコメントに批判が相次いだことから大臣は辞職した)」という使い方ができます。

「批判」は「criticism」と訳しがちですが、「亜愛は社会から批判を受ける」ことを表現したい場合はbacklashという表現を使うのが英語のメデイアでは一般的です。
社会から批判を受ける、社会から反発される、という表現はbacklashという表現を使いましょう。

3. gag order

Gag orderとは「情報開示の禁止」です。
Gagというと日本人の場合ギャグ、冗談、ジョークと考えがちです。

確かに「gag」という単語だけであればギャグ、冗談という意味があります。
しかし、gag orderという表現になると「情報開示の禁止」という意味です。
たとえば、最近話題になった記事に「Former President Trump was fined $5,000 for violating gag order」というものがありました。

これは、「トランプ前大統領は『情報開示の禁止』に違反したとして5,000ドルの罰金が課せられた」という意味です。
Gag orderとはある事柄を他人に漏らしてはいけない、情報開示をしてはいけない、という法律上の命令なのです。
このような専門用語を違和感なく使うことができる翻訳者はネイティブにとっても頼りがいのある翻訳者になれることでしょう。

4. inflection point

Inflection pointとはターニングポイントのことです。
先日バイデン大統領はX(ツイッター)で「We are at global inflection point that is bigger than party or politics(私たちは政党、政治を超えた世界的なターニングポイントにある)」とつぶやきました。

ターニングポイントという言葉があるので、日本人の多くはそのままWe are at a turning pointという文を作成してしまいがちです。
Turning pointでも間違いではありませんが、inflection pointにはより深刻なニュアンスがあります。
文脈によって使い分けることができれば良いでしょう。

5. talks drag on

Talks drag on という表現は「交渉が長引く」という意味です。
たとえば最近では「Food and Water Into Gaza Are Delayed as Talks Drag On, Officials Say」という記事がありました。

「関係者によると交渉が長引いたことでガザへの食糧と水の供給が遅れた」というヘッドラインです。
Dragには引っ張るという意味がありますのでdrag onは「ひっぱり続ける」という意味になります。

「talks drag on」という表現は「交渉をひっぱり続ける」と容易に想像できるでしょう。
しかし「交渉が長引く」を英訳する際に「drag on」という表現をすぐに思いつく日本人は少ないと思います。
覚えておくと良いでしょう。

6. chest-thumping

Chest-thumpingとは「胸が高鳴る」という意味です。
たとえば「Chest-thumping film」とは「胸が高鳴る映画」「ワクワクする映画」という意味です。

先日Wall Street Journalに「In China, Chest-Thumping Nationalistic Films Lose Momentum」という記事が掲載されました。
「中国で胸が高鳴る国家主義的映画が勢いをなくす」という意味です。
たとえばChest-thumping game(胸が高鳴る試合)、Chest-thumping race(胸が高鳴る競技)など、あらゆる場面で使うことができるので覚えておくと良いでしょう。

7. at large

At largeとは逃亡中という意味です。
日本人が親しんでいるlargeという言葉が入っているので、つい「大きい」という意味を想像してしまいます。

たとえば、A lion is at largeと言われると「ライオンが大きい」と考えてしまいがちですが、「ライオンが逃亡中」と意味です。
At もLargeも日本人には良く知られた言葉ですが、それぞれの意味に流されないように気をつけましょう。
At largeとは「逃げる」とか「逃亡中」という意味です。

8. espionage

Espionageとはスパイ活動という意味です。
あまり聞き慣れない言葉ですよね。

Spyingと同じ意味で使って問題ありません。
たとえば、Chinese government detained a Japanese journalist, accusing him of espionageという文章があったとします。
これは「中国政府はスパイ活動の疑いで日本人ジャーナリストを拘束した」という意味です。

以下のようにEspionageという単語をspyingに変えても同じ意味になります。
Chinese government detained a Japanese journalist, accusing him of spying.

Espionageという表現をサラリと使うことができれば重みのある文章を書くことができるようになるでしょう。

9. romping past

Romping pastとは「勝利する」という意味です。
こちらも聞き慣れない表現ですよね。

使い方ですが、以下は実際にニューヨーク・タイムズで過去に使われたヘッドラインです。
UCONN will meet San Diego State in the final after romping past Miami.

これは「コネチカット大学がマイアミ大学に勝利し決勝でサンディエゴ大学と対戦」という意味になります。
Romping past という表現を使えるようになると、ネイティブにも一目置かれる存在になるでしょう。

10. rampage

アメリカの新聞ではよく見る単語です。
英和辞書を調べると「暴れる」という意味が出てきますが、アメリカの新聞では銃の乱射事件が起きた時によく見る表現です。

たとえば、shooting rampageとは銃乱射事件のことです。
Rampage killerとは銃乱射事件の加害者のことを指します。
銃乱射事件はshooting rampageの他にもmass shootingといわれたりします。

また、銃乱射事件の加害者をMass shooterと言う場合もあります。
いくつかの表現を自分の引き出しに持っておくと良いでしょう。

まとめ

英字新聞に頻出する学校では習わない、英語ができる日本人でも聞き慣れない英語表現を紹介しました。
このような表現を違和感なく使えるようになれば英語ネイティブの方が受ける文章の印象も大きく変わってきます。

ネイティブの心に響く文章になることでしょう。
ネイティブの心に響く文章が必要な方はぜひ一度、ご相談ください。