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2025.12.15
世界のビジネスリーダーはこんな本を読んできた!?ビジネスリーダーがお薦めする書籍25選!
#ブログ
世界で活躍する経営者たちには、ひとつの大きな共通点があります。それは「驚くほどの読書家である」ということです。たとえば、Microsoft の創業者ビル・ゲイツは年間に50冊以上の本を読み、テスラのCEOイーロン・マスクは若い頃、1日2冊のペースで本を読み漁っていたと言われています。
そのほかの世界的リーダーたちも例外ではなく、多くの本から教養・価値観・発想の源泉を得てきました。
そこで今回は、世界的に成功している著名経営者5名が薦めている書籍を、それぞれ5冊ずつ紹介します。
もしあなたが海外で事業展開を考えていたり、世界規模の視点でビジネスを伸ばしたりしたいと考えているなら、これらの本を読んでおくことは大きな武器になります。
なぜなら、世界の経営者たちと話をする際に、本が共通言語となって関係構築がしやすくなり、価値観の共有や信頼獲得にもつながるためです。
もちろん、彼らが読んできた膨大な本の中から取り上げられるのはごく一部にすぎません。それでも今回紹介するラインナップは、どれも彼らの思想や成功を理解するうえで欠かせない名著ばかりです。ぜひ事業発展や自身の成長に役立ててみてください。
以下、各リーダーごとにお薦めの書籍を紹介します。
1. Bill Gates(ビル・ゲイツ)
Microsoft の創業者であり、現在は世界最大級の慈善団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」の共同会長。
パソコンの操作を誰にでも容易にした Windows を開発し、IT革命を牽引した人物でもあります。
以下は、彼が強く薦める5冊です。
① Stranger in a Strange Land(Robert Heinlein)
(邦題:『異星の客』ロバート・A・ハインライン)
火星で育った人間が地球社会に触れるという、哲学的要素を含んだサイエンス・フィクション。人間社会の不条理を浮き彫りにし、宗教、愛、自由、社会規範とは何なのかを考えさせられます。気づかないうちに自分自身が持つ偏見や「常識」から解放され、視野を広げるために良い一冊です。
② Surrender(Bono)
(邦訳未刊:ボノ)
グラミー賞の世界最多受賞記録を持つアイルランドのロックバンドU2のボーカル、ボノが語る波乱の半生。ボノの音楽、政治、慈善活動に対する姿勢がよくわかる本で、アーティストでありながらも優れた世界的課題への洞察力に感銘を受けます。
③ Team of Rivals(Doris Kearns Goodwin)
(邦題:『リンカン』ドリス・カーンズ・グッドウィン)
リンカーン大統領と政敵たちの協働を描く歴史書。あらゆるステークホルダーをまとめながら国を救った、リンカーンの包容力と政治手腕が参考になる一冊です。危機管理と合意形成の極意が学べる本で、ビル・ゲイツ氏のリーダー哲学にも大きな影響を与えたといわれています。
④ The Inner Game of Tennis(Timothy Gallwey)
(邦題:『インナーゲーム』ティモシー・ガルウェイ)
人間のパフォーマンスの鍵は「心の声」にあると説き、心理的障壁を取り除き能力を引き出す手法が記されている書籍。主にスポーツ選手向けに書かれているものの、ビジネスにも応用が可能で、分野を超えて広く読まれている本です。
⑤ Mendeleyev’s Dream(Paul Strathern)
(邦題:『メンデレーエフの夢』ポール・ストラスーン)
ロシアの科学者メンデレーエフが元素周期表を考案するまでを描いたドキュメンタリー小説。情熱、常識破りの挑戦、新発見までの失敗と試行錯誤が描かれており、ビジネスパーソンの知的好奇心を刺激すること間違いなしの書籍です。
2. Elon Musk(イーロン・マスク)
Tesla、SpaceX、AI、脳神経インターフェースなど、複数の産業で破壊的イノベーションを起こし続ける起業家。
読書家としても有名で、彼の大胆な発想の多くが読書から生まれたと言われています。
① Benjamin Franklin: An American Life(Walter Isaacson)
(邦題:『ベンジャミン・フランクリン アメリカの光と影』ウォルター・アイザックソン)
「100ドル札の人」「凧で電気の実験をした人」として知られるベンジャミン・フランクリンの生涯を描いた本。失敗と再挑戦を繰り返しながら、アメリカを独立へと導いた姿勢が描かれています。未来を切り開く「起業家精神」の原点が学べるとして、マスク氏自身がロールモデルと語るほどの一冊。
② Zero to One(Peter Thiel / Blake Masters)
(邦題:『ゼロ・トゥ・ワン』ピーター・ティール、ブレイク・マスターズ)
新しい価値は「ゼロからイチを生む」ことで生まれると説き、既存市場の競争ではなく未来を創る発想から、市場を独占することが長期成長の源泉であると主張する書。スタートアップ成功の哲学書とも呼ばれ、著者ティール氏はマスク氏とも親交が深く、マスク氏が彼の著作から影響を受けていることは否めません。
③ Einstein: His Life and Universe(Walter Isaacson)
(邦題:『アインシュタイン その生涯と宇宙』ウォルター・アイザックソン)
アインシュタインの相対性理論誕生までの試行錯誤の蓄積を描いた本。また、科学における革命には常識への反逆が必要であることも示しています。アインシュタインが大切にした好奇心と直感、そして彼の人間的弱さと天才性の両面が描かれています。
④ Catherine the Great(Robert K. Massie)
(邦題:『エカチェリーナ大帝』ロバート・K・マッシー)
18世紀ロシアを改革した女性君主の物語。強権政治と文化振興を両立したリーダーシップが描かれ、マスク氏はここから「型破りなリーダー像」に共感したといわれています。
⑤ The Moon is a Harsh Mistress(Robert A. Heinlein)
(邦題:『月は無慈悲な夜の女王』ロバート・A・ハインライン)
月面植民地の独立運動を描くSF小説で、AIと人間の共存、自由と統治の矛盾がテーマになっている書籍です。SpaceXのミッションにも通じる理念が感じられる名作です。
3. Steve Jobs(スティーブ・ジョブズ)
iPhone、Mac、iPod などを生み出し、デザインとテクノロジーを融合させた Apple の共同創業者。
彼が好んで読み続けた書籍は、哲学書・スピリチュアル書・科学史まで幅広く、ジョブズの「思考の源泉」を知る手がかりになります。
① The Innovator's Dilemma(Clayton M. Christensen)
(邦題:『イノベーションのジレンマ』クレイトン・M・クリステンセン)
大企業が革新的技術への対応に失敗する理由を分析し、「成功の因果が失敗の因果になる」と説いた書。ジョブズ氏はApple復帰後、この理論を実践して大逆転したと言われています。
② Autobiography of a Yogi(Paramahansa Yogananda)
(邦題:『あるヨギの自叙伝』パラマハンサ・ヨガナンダ)
インドの聖者が霊的探求の旅を綴ったスピリチュアル書。人生や死の意味を探す者への精神的ガイドであり、ジョブズ氏が生涯で唯一iPadに入れていた書といわれています。
③ Zen Mind, Beginner's Mind(Shunryu Suzuki)
(邦題:『禅マインド ビギナーズ・マインド』鈴木俊隆)
禅の基本姿勢「初心を保て」と、今に集中する生き方の智慧が平易に語られた書。シンプルながら、創造力を高める哲学書として高い評価を得ています。
④ The Structure of Scientific Revolutions(Thomas S. Kuhn)
(邦題:『科学革命の構造』トーマス・クーン)
科学は直線的に進化しないとする「パラダイム転換」の理論を提示した書。常識が覆る瞬間に焦点を当て、イノベーションの構造を解き明かしています。ジョブズ氏の「世界を再定義する」発想にも影響したといわれています。
⑤ Moby-Dick(Herman Melville)
(邦題:『白鯨』ハーマン・メルヴィル)
人間の狂気・運命・自然との対峙を描くアメリカ文学の名作。エイハブ船長の執念を通じ、諦めない力を学ぶ以外にもビジネスに直結する姿勢を学べるといわれています。
4. Tim Cook(ティム・クック)
ジョブズの後継者として Apple を率い、効率的なサプライチェーンと倫理的リーダーシップで企業価値を大きく高めた人物。
彼の読書傾向は「社会正義」「倫理」「人生の意味」といったテーマが濃く表れています。
① To Kill A Mockingbird(Harper Lee)
(邦題:『アラバマ物語』ハーパー・リー)
1930年代アメリカ南部の差別と正義を描いた古典文学。子どもの視点を通じて社会の不条理と勇気を問い、良心を持つことの大切さを訴えた書籍です。主人公と父親の姿勢は、クック氏の倫理観に影響を与えたといわれています。
② Shoe Dog(Phil Knight)
(邦題:『SHOE DOG 靴にすべてを。』フィル・ナイト)
世界的なスニーカー、シューズメーカーであるNIKEの創業者の挑戦の軌跡。倒産の危機、資金難、困難な交渉を乗り越えてブランドを築き上げた物語の中に、執念と仲間との絆が描かれています。NIKEの経営視点はAppleのサプライチェーン改革にも通じています。
③ When Breath Becomes Air(Paul Kalanithi)
(邦題:『息の跡』ポール・カラニシ)
若くして末期がんを宣告された脳外科医の記録。「生きるとは何か」を静かに問い、死の実感が価値観を変えていく過程が描かれています。クック氏が社員に贈ったことでも有名な書籍です。
④ I Am Malala(Malala Yousafzai)
(邦題:『わたしはマララ』)
女性が教育を受ける権利を訴え、タリバンに銃撃されながらも諦めず活動を続けた少女マララの物語。彼女の勇気と女性という立場の世界の悲しい現状を描き、Appleの教育支援事業の動機づけになったともいわれています。
⑤ Biographies of Martin Luther King Jr.(Clayborne Carson)
(邦題:『マーティン・ルーサー・キングJr.伝』クレイボーン・カーソン)
公民権運動の象徴キング牧師の生涯を描く書籍。「正しいことをする勇気」こそリーダーの本質であることを示し、非暴力の戦略と多様な人々を巻き込む方法が語られています。クック氏の人権を重視した経営姿勢の根幹ともいわれています。
5. Jensen Huang(ジェンスン・フアン)
AI時代の中心企業 NVIDIA の創業者兼CEO。
ゲーム用GPU企業からAIプラットフォーム企業へと進化させた立役者であり、彼が選ぶ本は「逆境の乗り越え方」「組織運営」「未来技術」などが中心です。
特に『シンギュラリティは近い』は、AIが人間の知能を超える未来を予測した重要書であり、彼のビジョン形成にも大きな影響を与えています。
① The Hard Thing About Hard Things(Ben Horowitz)
(邦題:『HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』ベン・ホロウィッツ)
経営の「最もつらい瞬間」にどう向き合うかが語られた書。人事、危機対応、解雇、投資家との戦いなど、成功の裏にある泥臭い現実に焦点を当て、リーダーの孤独と覚悟が描かれています。NVIDIAが逆境期を乗り越える支柱となったともいわれています。
② High Output Management(Andrew Grove)
(邦題:『ハイアウトプット マネジメント』アンドリュー・グローブ)
「成果はOutputで測る」思考を打ち出し、経営の生産性を最大化する仕組みを説いています。会議・評価・コミュニケーション手法についても実践的に解説がされており、NVIDIAの組織運営モデルにも使われたといわれています。
③ Outliers(Malcolm Gladwell)
(邦題:『天才! 成功する人々の法則』マルコム・グラッドウェル)
専門的な知識やスキルを獲得するためには1万時間の練習や努力が必要であるという「1万時間の法則」を広めた書籍。成功は「能力 × 機会 × 文化的背景」の組合せであると説明し、生まれ育った環境が成功を左右する理由やバランス感覚の重要性が記されています。
④ Only the Paranoid Survive(Andrew Grove)
(邦題:『パラノイアだけが生き残る』アンドリュー・グローブ)
インテル会長兼CEOだったグローブ氏が、激変する経営環境にどう備えるかを説いた書。病的なほどに心配性の「パラノイア」は常に危機感を持つ姿勢であり、戦略転換点への対応に不可欠であるとしています。そこから、恐怖と挑戦心を両立するマインドセットを学べる本です。
⑤ The Singularity Is Near(Ray Kurzweil)
(邦題:『シンギュラリティは近い』レイ・カーツワイル)
AIが人間の知能を超え、指数関数的変化が起こる転換点(シンギュラリティ)が21世紀中に到来すると予測した書。コンピュータ性能、AI、遺伝子工学、ナノテク、ロボティクスなどの相互作用が変化の速度を加速させると指摘すると同時に、21世紀中にAIは人間の脳の完全なるシミュレーションを可能とし、自己改善型超知能へと成長することを明言しています。また、寿命の飛躍的延伸、医療革命などを予測する一方、倫理・制度・経済分野の重大な課題も示した、未来に対応するための必須の書籍です。
まとめ
以上、今回は5名の世界的なビジネスリーダーがお薦めする図書5冊を紹介しました。
今回、紹介した書籍の中でも、『ゼロ・トゥ・ワン』や『イノベーションのジレンマ』は複数のリーダーに読まれています。また、お薦めする本の上位にはあがっていませんが、『夜と霧』はたくさんのビジネスリーダーに読まれていたり、お薦め本として紹介されたりしています。
みなさんもぜひ、これらの本を読んで、新しいビジネスモデルや経営モデルを構築し、世界に羽ばたく準備をしてください。