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2024.03.18
ネイティブでも間違いやすい英語 スピーキング編
#ブログ
英語を使う仕事に携わっていると、ネイティブが話している英語でも「あれ、間違っている」と気がつくことがあります。
よくよく考えると当たり前のことで、日本人同士で日本語を話していても「その漢字の読み方間違っているよ」とか、「その言い回し、この場面では使わないでしょ」ということよくありますよね。
ただし、ネイティブがよく間違える英語であっても、日本人が間違えると「あー、やっぱりこの日本人英語よくわかってない」という印象を持たれます。
逆に、ネイティブがよく間違える英語を間違えなかったり、間違いだと知っていて意図的に使うことができれば、「この日本人はよく英語がわかっている」という印象になり、ネイティブの方々からも信頼を得られます。
今回は、ネイティブもよく間違って使っている英語の言い回しを3つ紹介します。
ネイティブが間違えやすい英語の言い回しを知っておくだけで、ネイティブからも日本人からも一目置かれるようになるので、ぜひ最後までお読みください。
1. hopefully
「hopefully」の意味は「期待しながら」と言う意味で、動詞を修飾する言葉です。
たとえば、「優勝することを期待しながら練習する」「当たることを期待しながら宝くじを買う」などです。
しかし、「hopefully」と言う単語を「期待する(I hope)」と言う意味で使うネイティブの方は非常に多いです。
しかもしっかりと教育を受けた地位のある方であってもよく間違って使います。
実際に高校の校長先生が「Hopefully, you will learn so many things that support your life in next four years」と言うのを聞いたことがあります。
「君たちには、この4年間で君たちの人生を支えとなってくれるたくさんのことを学んで欲しいです」と言う意味です。
彼は「hopefully」と言う単語を「I hope」と言う意味で使っています。
聞いている人々も校長先生が何を言っているのかは理解をしていますが、文法的に正しく訳そうとすると意味をなさない文になってしまいます。
「期待しながら待つ」と言う「hopefully」の正しい意味に基づいて文を作ると以下のようになります。
My daughter hopefully looked at my face, holding a kitten she picked on the street.
これを訳すと「娘は拾った子猫を抱きながら、期待しながら私の顔を見た」となります。
また、冒頭の二つの例「チームは優勝することを期待しながら練習する」「彼は当たることを期待しながら宝くじを買う」はそれぞれ以下のようになります。
The team hopefully practices that they will win the game.
He hopefully buys lottery tickets that he will win.
Hopefullyは「I hope(期待する)という意味ではない」ということ、覚えておきましょう。
2. me either
気軽な会話の中で「me either」という表現をよく聞きます。
例えば、以下のような会話です。
例文1
A: I am so sad that the Yankees lost last night.
B:Me either.
例文2
A: I don't wanna go to the math class.
B: Me either.
ただし、二つとも使い方は間違っています。
というより、me eitherという表現、そのものが文法的には存在しない表現なのです。
例えば、例文1であっても例文2であっても、「Me too」を使うのが正しいですし、例文2の否定形に対する同意は「neither do I」が正しい表現です。
英語のウェブサイトを見ていても「肯定文に対する同意はme too、否定文に対する同意はme eitherを使う」などと紹介されていますが、「me either」はどのような場面で使っても間違いなのです。
しかし、一般的に広く使われてしまっているので、受け入れられています。
同意を示す表現は他にもあります。
例えば、「so am I」「so do I」「Neither do I」です。
A:I am so sad that the Yankees lost last night.
B:Me too、または So am I.
例文2
A:I like watching a baseball game on TV.
B:Me too、または So do I.
例文3
A: I don't wanna go to the math class.
B: Me too、または Neither do I.
極力、「me either」という表現は使わないようにしましょう。
3. ダブル・ネガティブ
ダブル・ネガティブとは一つの文の中に否定する単語を二つ入れてしまい、意図する意味と逆の意味の言い回しになってしまうことです。
例えば、「I did not do nothing」です。
おそらくは「私は何もやらなかった」と言いたいのでしょうが、「何もない」という意味の「nothing」を「did not」と否定しているので、「I did not do nothing」は「私は何かやりました」という意味になってしまいます。
他にも二重の否定を使ってしまうことはよくあります。
「最近は誰も見ませんね」という意味で「I rarely see no one recently」
「充電が切れた」という意味で「It does not have no power」
一つの文の中に否定形の単語を二つ使っても許される場合もあります。
例えば以下のような言い回しです。
There is no way that I can not attend the party tonight.
この言い回しは「今夜のパーティに出席できないなんてあり得ない」という意味です。
これは、二つの文がくっついて一つの文が出来上がっており、否定形の単語はそれぞれの文に一つずつ入っているので、成立しています。
もしも、一つの文の中に否定形の言葉が二つ以上ある場合は注意しましょう。
まとめ
今回はネイティブでも間違えやすい英語の言い回しについて事例を踏まえて解説しました。
ネイティブが使っていると、正しく聞こえるのですが、ネイティブが使っているからとなんでもかんでも受け入れることは危険です。
直感的に「あれ?」と思ったときは自分で調べるようにしましょう。
そのような確認作業を繰り返すことで、正しい英語表現、間違っている英語表現の判別が楽にできるようになり、ネイティブからも信頼を得られるようになるでしょう。