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2023.07.06
ウェブサイトに利用規約って必要なの?利用規約の役割と含むべき項目を解説
#ブログ
ウェブサイトを作成する際に、ウェブサイト利用規約を気にしたことはありますか?
特に日本語のウェブサイトを翻訳して、情報を海外に発信する際にはウェブサイト利用規約はとてつもなく重要です。
利用規約が必要だということはわかっていても、どのような項目を含めたらいいのかわからない、そもそもなぜ利用規約が必要なのかわからないなど、頭を悩ませることもあるでしょう。
この記事では利用規約がなぜ必要なのかを解説したのちに、利用規約に含めるべき項目について解説します。
最後まで読んでいただければ、難しそうに感じる利用規約について理解ができると同時に、どのような利用規約を作成するべきかもわかります。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
ウェブサイト利用規約とは?
ウェブサイト利用規約とは、ウェブサイトの所有者とウェブサイトの利用者が守るべきルールです。
英語ではTerms of Use、Terms and Conditionなどといいます。
ウェブサイト利用規約は、法的拘束力のある契約として機能するので、利用規約をウェブサイト上に明文化することでトラブルを避けたり、コンテンツやウェブサイトそのものを守ったりできます。
この章では、具体的に利用規約の役割について説明します。
利用規約が必要な理由 1:ウェブサイトの悪用を防ぐ
利用規約があることでウェブサイトそのものや、ウェブサイトに掲載されている情報の悪用を防ぐことができます。
たとえば、オリジナルの写真です。
あなたが撮影した写真をウェブサイトに掲載したところ、他のウェブサイトで都合のよいように加工された写真が掲載されるかもしれません。
ウェブサイトに掲載した文章も都合のよいところだけが切り取られて、悪用される可能性もあります。
その際に、利用規約の中で「本サイトに掲載されている情報(画像や文章)の一部、またはすべての無断使用は禁止します」と記載しておけば、流用が発覚した際に法的手段をとりやすくなります。
理由2:画像、コンテンツ、アプリケーションなどの所有者の知的財産権を保護する
ウェブサイト利用規約は、あなたが所有する写真、画像、文章、ロゴなどの著作権を保護します。
このタイプの条項は「知的財産条項」、英語では「Intellectual Property Clause」といいます。
理由3:ウェブサイトを不正に利用するユーザーのアカウントを停止できる
ウェブサイト利用規約があることで、ウェブサイトを不正に利用するユーザーのアカウントを停止できます。
特にチャットのプラットフォーム、情報提供掲示板などを運営するウェブサイトにおいては、ウェブサイトの機能を不正に利用するユーザーが現れる可能性があります。
そのようなウェブサイトでは不正に利用するユーザーのアカウントを停止したり、アクティビティを規制したりする「終了条項」があるとよいでしょう。
「終了条項」は英語で「Termination Clause」と言います。
理由4:間違いに対する責任範囲の限定
利用規約には、ウェブサイトのコンテンツに誤りがあった場合に、ウェブサイト管理者の責任を限定する役割があります。
情報提供掲示板などを運営するウェブサイトにはこのような制限付き責任放棄の条項をいれておくべきでしょう。
また、競馬の予想をするようなサイトであれば、責任放棄の条項は必須です。競馬の予想が外れたとしても、その責任はウェブサイトにはないということを明確に記載しておくと良いでしょう。
このようなタイプの条項を「責任制限条項」、英語では「Limitations of Liability Clause」といいます。
理由5:どの地域の法律を適用するのかを明確にする
ウェブサイトの利用規約にはトラブルが生じた際に適用する法律を明確にしてくれます。
たとえば、ウェブサイトの管理者が日本人であり、アメリカ人のユーザーとのあいだでトラブルが生じたとします。
そのときにどの国の法律を適用するかを明確にしていなければ、ウェブサイトの管理者は大きな損害を被る可能性があります。
ウェブサイト利用規約にて、どの地域の法律に準拠するかを明確にしておけば、その法律を遵守したウェブサイトを準備することもできるので、大きな損害を被ることを避けられるでしょう。
このような条項を「準拠法条項」英語では「The Choice of Law Clause」と言います。
ウェブサイト利用規約に記載すべきこと
ウェブサイト利用規約に記載するべき内容は、ウェブサイトのコンテンツによっても異なります。管理するウェブサイトによっては、ウェブサイト管理者と利用者の関係や権利を明確にしておく必要があります。
以下の項目を参考にして、項目を記載するようにしましょう。
1.知的財産権(Intellectual Property Rights)
どのような内容のウェブサイトでも知的財産権の条項は必ずいれるようにしましょう。
この条項をいれておくことで、ウェブサイト内に掲載している写真、音楽、文章などの悪用や流用を防ぐことができます。
知的財産権の条項には、使用している素材のもともとの所有権を明確にしたり、利用者がコンテンツの内容を使用したりする際の出典元を示す文章などを記載しておくとよいでしょう。
2.支払い条件(Payment Terms)
ウェブサイトを使って商品やサービスの販売を行う際には支払い条件を明確に示しておきましょう。
この条項には、サービスや商品の提供期間、配送料、支払期日や支払方法、未払いの場合のペナルティなどを記載します。
3.保証について(Guarantees and Warranties)
販売する特定の商品には、メーカーによって直接的または間接的に保証が適用される場合があります。 このような場合、保証の開始日と終了日を指定する必要があります。 さらに、顧客が欠陥を発見した場合に何が起こるかを示す必要があります。
4.責任制限(Limitation of Liability)
ウェブサイトに掲載している情報によって損害を被った利用者からの批判や損害賠償を避けるためにこの条項は必須です。
どのようなウェブサイトにも間違いが生じる可能性があるので、すべてのウェブサイトに記載しておくべき条項です。
5.未成年者の扱い(Minor-Aged Children)
ウェブサイトの情報やサービスが 未成年者を対象に販売される場合は、販売対象国の未成年者に関する法律に従う必要があります。
未成年者の条項については、日本語の利用規約を翻訳するだけでは十分ではないので、必ず海外の取引に通じた翻訳家などに相談するようにしましょう。
6.将来の変更について
ウェブサイト利用規約が変更になった際に、どのような方法で利用者に通知されるのか、変更の通知を変更のどれくらい前に告知するのかなどを示す必要があります。
利用規約は一度作成しても、永遠に使用できるものではありません。
法律などに変更が生じた際は、利用規約をその都度、修正する必要があります。
利用規約に変更が生じる可能性、変更が生じたときの対応方法、告知の方法などを記載しておくとよいでしょう。
7.行動規範
利用規約にはウェブサイトの利用者がウェブサイトを利用して何ができるのかを示しておく必要があります。
たとえば、利用者がチャットでやり取りできるウェブサイトを運営しているのであれば、チャットを通じての勧誘行為などを禁止するべきでしょう。
すなわち、ウェブサイトの利用者にサイト上でどのような行動を望むのかを記載し、違反があった場合のペナルティについても記載しておくとよいでしょう。
8.準拠法
利用規約の最後には、必ずどの地域の法律に準拠するのかを明記しておきましょう。
この条項では、ウェブサイトを通じて被害を被った利用者と管理者が問題を解決するための法律をあらかじめ指定しておきます。
準拠法を指定しなければ海外に住む利用者とトラブルが生じた際に、利用者の居住国に出向かなければいけない可能性も生じます。
準拠法はあなたが居住する国の法律にしておくことをお勧めします。
まとめ
ウェブサイトの利用規約はウェブサイトの管理者と利用者のあいだで結ばれる契約書のようなものです。
作成には手間も時間もかかるかもしれませんがあなたとあなたのウェブサイトを守るためには必要なコンテンツです。
特に情報やサービスを海外にも提供する場合には必ずウェブサイトに利用規約を記載するようにしましょう。
法的な文書になるので日本語の利用規約をそのまま各言語に翻訳することはお勧めできません。
外国語の利用規約の作成が必要になった場合は、経験豊富な翻訳家に相談するようにしましょう。