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2024.05.07

英語でどれだけ言える?意外と知らない施設設備の名称 10選

#ブログ

翻訳の仕事をしていると観光地や文化施設のパンフレットの翻訳をすることも多くあります。
本文はさらりと訳すことができるのですが、意外と時間がかかるのが地図の翻訳です。

たとえば博物館の館内地図を英語に訳す仕事を頼まれたとき、トイレや階段、エレベーター、エスカレーターなどは英語を仕事にしていない人でも簡単に訳せると思います。
それでは、授乳室、スロープ、補聴器貸し出しカウンターなどはどうでしょうか?

すんなりと英語で言えた方は海外の博物館や文化施設に通い慣れた方か、マニアックな英語がお好きな方なのではないでしょうか?
今回は博物館などの文化施設の地図によく出てくる日本人が意外と知らない施設の英語名称を紹介いたします。

1. クローク

クロークを英語で示す場合はCoat checkやCloakroomとします。
日本でも外国人のお客様が多い博物館や劇場には必ずクロークがあります。
クロークはもともとが外国語なので「cloak」と訳してしまいがちですが、Cloakは正確にはコートやマントの意味です。
大英博物館の館内地図には「Cloakroom」と書かれていますし、ニューヨークのメトロポリタン・ミュージアムの館内地図には「Coat Check」と書かれています。
「Cloakroom」は1つの単語ですが「Coat check」は2つの単語からなる言葉なので気をつけてください。

2. 補聴器貸し出し・手話通訳申し込みカウンター

博物館によっては耳が不自由な方のために補聴器の貸し出しや手話通訳のサービスを実施しおり、その申し込みカウンターなどが入り口付近にあります。
補聴器は英語では「Assistive listening device」といい、手話通訳は「Sign Language Interpretation」と言います。
申し込みカウンターは「desk」で大丈夫です。
補聴器貸し出し申し込みカウンターは「Assistive Listening Device Desk」、手話通訳申し込みカウンターは「Sign Language Interpretation Desk」と訳しましょう。

3. 車椅子用スロープ

スロープは英語なのでつい「slope for wheelchair」と訳してしまいがちです。しかし、正式には「accessible ramp」または「wheelchair ramp」が正解です。
「スロープ」という言葉から「ramp」という単語は想像しにくいですよね。
知っていなければ訳せない言葉です。
翻訳に限らず「車椅子用のスロープはどこですか?」と聞く時にも「Where is the wheelchair ramp?」と聞くようにしましょう。

4. 多目的トイレ

英語を母語としている方々に通じやすいのは「accessible restroom」です。
「多目的トイレ」をインターネットの自動翻訳アプリなどに入力すると「multipurpose toilet」などと訳されてしまいます。
正直なところ「multipurpose toilet」では英語を母語とする方々には通じません。
インターネットで「multipurpose toilet」と検索しても結果にあがってくるのは残念なことに日本のウェブサイトばかりです。
ぜひ「Accessible Restroom」という表現を日本の英語話者の方々にも広めていただきたいと思います。

5. 授乳室

授乳室は英語で「Baby feeding room」です。
本来ならば「Breastfeeding room」や「Lactation room」「Lactorium」が正しいのでしょうが、これらの表現は赤ちゃんの世話は女性がするものという印象を与えてしまうのでしょう。Baby feeding roomとするのが最近の傾向です。
参考までに赤ちゃんのおむつを交換する部屋は「Baby changing room」といいます。

6. 水飲み場

「水飲み場はどこですか?」と聞きたい時にとっさには出てこないのがこの呼び方です。
英語で水飲み場のことを「water fountain」と言います。
「Fountain=噴水」と覚えている人は多いと思いすが、そのおかげで「水飲み場=water fountain」と想像できる人が少ないのが現実です。
「Where is a water fountain?」と聞かれて中庭の噴水などを案内しないように注意しましょう。

7. AED

AEDは英語なのでAEDと言っても通じることでしょう。
しかし、海外の施設の地図には「defibrillator」と記載されていることが多いです。
日本人の多くはAEDは知っていても「defibrillator=AED」と認識している人は少ないでしょう。
AEDは「Automated External Defibrillator」の略称です。
「defibrillator=AED」ということを覚えておきましょう。

8. 休憩所

簡単そうで意外とサッと訳せないのが「休憩所」です。
多くの方はresting spot、resting room、resting stationなどと訳すのではないでしょうか。
海外の博物館などの地図を見ていると「Lounge」とされている場合が多いです。
特に海外の博物館の休憩所にはソファーのような椅子が置いてありホテルのロビーのような装いですよね。
「Lounge」で間違いないのでしょう。

9. タクシー乗り場

タクシー乗り場をバス停などと同じ感覚でtaxi stopと訳す方もいますが「Taxi rank」または「taxi stand」と記載するのが一般的です。
「taxi stand」はなんとなくわかるかと思いますが「taxi rank」はなかなか出てこないでしょう。
旅行先で「タクシー乗り場はどこですか?」と聞きたい時には「Where is a taxi rank?」と聞いてみましょう。

10. 自転車置き場

海外旅行で自転車を使う人は少ないかもしれません。
そのために海外で自転車置き場を意識する方は少なく、英語で「自転車置き場」と言いたい時にとっさに英語が出てこないことが多いと思います。
「bicycle parking」で問題はありませんが、英語を母語にしている方は「bicycle rack」と言い方をします。
「bicycle rack」は正確には自転車を掛けたり、自転車の前輪を枠にはめたりする日本の駅などでよく見かける自転車置き場のことです。
駐輪をするための広いスペースがあるだけの場所を「bicycle parking」と言います。
しかし、英語を母語とする方は「Where can I park my bicycle?」とはあまり言いません。「Where can I put my bicycle?」ということが多いので、こちらも一緒に覚えておきましょう。

まとめ

今回は文化施設などの地図でよく見かける施設の英語名称について紹介をしました。
日本の観光地の多くがインバウンドのお客様の増加を目指していることもあり、施設を紹介するパンフレットやウェブサイトを英訳するところが多くなっています。
しかし、それらのパンフレットの多くが機械翻訳だけで翻訳されていたり、素人が訳した翻訳になっています。
「こんな言い方海外ではしないよね」とか「これは日本語の直訳で外国人には通じないな」という表現が多いのです。
特に地方の自治体は予算の関係もあるのか、翻訳を安く済ませてしまおうという傾向があり、できあがったものが残念な翻訳になっています。
観光案内、施設のパンフレットなども経験豊かな翻訳家にお願いするべきです。
ぜひ、お気軽にご相談ください。